こんにちわ、救急医はるだんです。
医療業界にもRPA(Robotic Process Automation)による業務効率化や、A I導入による診断サポートツール導入などの流れが加速してきています。そんな中、医療関係者の中でも、プログラミングや機械学習を学びたいという人は日に日に増えていっているように感じます。
一方で、普段の業務にプログラミングなんて全く必要のない臨床家にとってAIを勉強すると言っても何から始めればいいのか全くわからないのが実情だと思います。特に注意したいのはプログラミング超初心者が自分のレベル以上のものに手を出すと、間違いなく挫折をすることになるということです。自分も2年前ぐらいから救急・集中治療に携わりながら、コツコツと独学でプログラミング学習を進めてきましたが、当初はレベル以上のものの教材に手を出し、挫折を何度も繰り返していました。
今回は、そんな自分の経験を踏まえながら、医療者でプログラミング知識ゼロの超初心者が、間違った学習方法で最初から挫折を味わないために、最初に行うべき、おすすめの学習教材を紹介したいと思います。
医療者が最初に選ぶべき、超初心者用プログラミング学習教材

結論:
ProgateのPythonコース
個人的にはこれ一択です。
Progateって何?
Progateは、ウェブ上でプログラミング学習ができる教材です。

プログラミング学習サイトでは超有名なので知っている人も多いかと思います。
多彩なプログラミング言語学習が、それぞれコースとして選べるようになっています。それぞれのコースではさらに学ぶべき項目ごとに分かれていて、最初にスライド形式の解説→その後簡単な演習問題、というパターンを繰り返しながら学んでいきます。

では、なぜprogateのpythonコースがおすすめなのか? その理由をこれから説明していきたいと思います。
Progateがおすすめな理由:

1:超初心者向けだから
プログラミング学習とは、いわば「プログラミング言語」を学ぶということなので、いわば言語の学習です。つまり英語の学習と同じように考えてください。一般的な医療従事者であれば、普通プログラミングに触れたことはないでしょうから、あなたは、プログラミング言語に関しては、英語でいうところの「ABCって何ですか? Helloって何?」状態です。そんなあなたが勉強すべきは基礎中の基礎です。
「そんなの当たり前じゃん」という人もいるでしょうが、何もわからないというのはとても恐ろしいことなんです。なんてったって、学習教材の難易度もわからないのですから。
今の世の中は情報が多すぎて、情報の正しい選択がとても難しい世の中だと思います。事実、医療を知っている人なら騙されることのない、コロナワクチンに関する誤情報や「とんでも医療」が世の中には蔓延っていますよね。まさに、医療に関する知識が全くない人達がそういう選択を誤って多くしてしまうことを狙ったものと言えます。
自分がプログラミングの勉強を開始する時に手を出したのは「ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装 」という書籍と、CourceraのAndrew Ng先生による「Machine Learning 」というオンライン学習教材でした。ウェブで検索して、「基礎から学べる」、「とても良い評価」だったことから一生懸命吟味して、この2つを選択しました。
その結果、、、玉砕しました(泣)。
前者の方は完遂することはできず、後者のcourceraの方は何とかやり遂げましたが、とても効率的な勉強だったと言い難いものでした。今振り返るとはっきりとわかりますが、これらは確かに、とても素晴らしい教材で、みんなの評価が高いのも確かによくわかります。問題なのは、自分のレベルが教材のレベルに見合ってなかったことです。これらの教材は基礎的といっても、ABCのレベルでの基礎ではありませんでした。基礎といっても幅広いのです。
まだプログラミングを全然知らない方で、ABCレベルからやりたい方は、迷いなくProgateです。Progateのpython講座では、最初は、文字の入力や簡単な計算などの超初歩から学んでいきます。これが英語学習でいうABCです。
2:挫折しにくいように配慮された設計
Progateでは、初心者が挫折しにくいような配慮を非常に感じました。例えば、それぞれの学習項目が非常にあっさりとしているので、短い時間しか取り組んでいなくても、多くの項目を完了することができます。「こんなにたくさん今日は学んだんだな」と、達成感を得やすく、初心者にとって、この小さな達成感の連続は、挫折せず勉強を継続するに当たって非常に重要だと思います。学習スライドの、かわいいキャラクターが会話する形式だったりするのも初心者受けすると思います。また、学習が進んでくると、ジャンケンゲームや料理注文システムを作ったりなどもあり、小さな開発体験もできます。
英語学習初心者の人が海外旅行に行くと、入国審査やスーパーでの短い会話ができると、とても嬉しかったりして、もっと英語で話したいってなりますよね。プログラミング言語学習にもそういった体験は欠かせないと思います。
3:学習に挫けても、ダメージの少ないコスパの良さ
Progateの価格も魅力です。超初心者は挫折する確率が高いので、いきなり高価な数十万円するプログラミングスクールに通うのはリスクが高すぎるのかなと思います。その点、Progateは一部は無料、有料会員になっても、税込で月1078円(2021年6月時点)です。無料では一部しかできないので、有料会員は必須かと思いますが、それでも言語1つで、かつ短期集中でもしやれば1ヶ月で終了することは十分可能です。一度解約して、また違う言語を学びたくなったら再度会員になったりすることもできます。
何故Pythonコースなのか
最後に、なぜPythonコースなのか。Progateでは多くのプログラミング言語が学べますが、医療者がプログラミングを始めて学ぶ場合は、いきなりエンジニアを目指すわけではないので、汎用性や利用価値から、選択すべき言語はPythonかRの2択だと思います。Rはprogateでは残念ながら選べませんので、必然的にPythonを選ぶことになります。自分はRはよくわからないので詳細なコメントは控えますが、主に医学研究が目的ならば、最初からRの勉強でもいいかもしれません。ただ、R言語はpythonより癖のある言語だというのはよく聞きます。Pythonは、理解しやすく、汎用性が高く、他のプログラミング言語学習にも親和性が高いと聞きますので、いわゆ言語学習でいう「英語」に近いのかなと思っています。
Python以外では、医療者では、プログラミング言語ではありませんが、SQLも書けると強いと思います。SQLはデータベースを作成したり、またはデータ情報を抽出する際に必須です。SQLの方がpythonよりはトータルとしての学習時間が短くても、ある程度のレベルまではいきやすい思いますので、こちらもProgateで勉強してみても良いと思います。
いかがだったでしょうか。
結論としては、
医療者が最初に選ぶべき、超初心者用プログラミング学習教材=ProgateのPythonコース
です。
注意点としては、今回は超初心者が最初に学ぶべき教材の紹介だと言うことです。
コースを完遂して、ようやく英語でいうと、ABCがわかり、挨拶くらいができるようになったレベルです。Progateを皮切りに次の勉強ステップに移っていかなければならないことは言うまでもありません。次のステップとして最適な学習教材も今後紹介していけたらいいなと思っています。
※プログラミングを学ぶなら、いずれは資格獲得も目指したいものです。医療者がプログラミングを勉強する過程で、おそらく取得すると良いと思われる「G検定」と「メディカルA I学会認定資格」についてもブログで紹介していますので、よろしければご覧ください。


本日の格言
「きっと
この世界の共通言語は
英語じゃなくて笑顔だと思う」
高橋 優 「福笑い」より抜粋
それではまた
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